冬菜かしこの「小学生、中学生と遊んでみたり、学んでみたり」の日々

二人娘と一緒に遊んで、学んで、楽しんでいるアラフィフ小学生ママの記録です。

【イベント】アンネフランクの旅行に行く

さて、先日、二人娘がバス旅行に出かけた。

それは自治体が主催しているもので、

「アンネフ・ランクの記念館に行く」というものだ。

毎年抽選で50名を募り、貸し切りバスで行くというものだが、

昨年は次女が小3のため参加資格がなく、

今年ようやく小4になったので、

二人ならと、参加することにしたのだ。

参加費用が500円という格安なため、

結構な倍率だったらしいのだが、

なんとかそれを当選できて、

行くことができた。

本当はピアノの夏の学習会(簡単な発表会のような会)があったのだが、

先生に事情を説明して、

このバス旅行を優先させていただくことになった。

先生のお子さんも、学校のチラシでご存じだったようで、

事情を分かって頂けたようだ。

 

この旅行の当選が決まってから、

「少しでも事前情報があったほうが良いな」

と思った私は、

二人に学習漫画を買い与えてみた。

いわゆる「偉人伝 漫画版」だ。

最初こそ、さして興味が薄そうにしていた二人だが、

出発日が近づくにつれて、テンションが上がって来たらしく、

たびたび手に取って呼んでいるようだった。

そして主人や私に、アンネフランクのことや、

その時代の事について教えてくれと、

感心を寄せていることを話してくるようになった。

そこまで詳しいわけではありませんが、

知っている範囲で教えてあげたりもした。

 

そして、当日。

朝8時集合、8時半バス出発、という早い時間での日程だった。

家族4人で集合場所に行き、

早く着きすぎたので小1時間ほど待って、

バスに乗り込み出発した。

高速に乗るので「トイレ行っておいて」

と言うのにしらんぷりする次女を説得し、

どうにか二人をトイレに送り出し。

そのあとバスに乗り込み出発するも、

長女は窓から手を振るのに、

次女はまたもしらんぷり。

誰に似たのかいじっぱりで、

まったく朝から困ったもんだ。

とはいえ、元気よく出発したので、

やれやれといった気持ちだった。

 

そのあと夕方のお迎えは、

電車に乗りたい主人の意向を踏まえて、

最寄り駅に車を停めて、

電車に乗って集合場所に向かった。

夕方と言ってもまだまだ日は高く、

油断すると汗が出そうな程あつく、

ショッピングモールを通って冷房で涼んだりしながら、

駅まで歩いた。

 

予定時間丁度くらいに、

朝出発した白と緑のバス2台が集合場所に帰ってきて、

ぞろぞろと小学生や中学生が下りてきた。

割と早めにうちの二人も出てきて、

第一声は「楽しかったーーー!」だった。

この旅行に大乗り気だった長女はもちろん、

あまり乗り気ではなく、朝はぶーたれていた次女も、

笑顔でその喜びを表してくれた。

とはいえ、その直後に、

「つーかーれーたー、あーつーいー!」

と、ぐったりした様子を見せ、

朝早くから活動している疲労感を教えてくれた。

 

4人で電車にゆられながら、

ちょっとしたおやつをつまみながら、

いつもは乗らない電車にちょっとテンションを高くしながら、

遠足気分で駅までの行程を楽しんだ。

 

「何が楽しかったの?」と聞くと、

「記念館を見て回ったのー」とか、

「ぜんぶー」とか、

その気持ちをうれしそうに話してくれた。

最初、偉人伝の漫画を読んだ時は、

「かわいそう」とか、

「悲しい気持ちになる」とか、

わりと悲観的な見方をしていて、

少し心配していたのだが、

子供たちの旅行ということで、

いろいろ配慮してくれていたのかもしれない。

 

それにしても、長女の口から、

杉原千畝さんって、知ってる?すごいのー」

なんていう単語が出てきて、

驚いた。

「ビザをたくさん発行して、みんなを助けたんだって。

すごいよねー」

などと本格的な知識を披露してくれて、

それだけでも、良い影響を与えてくれたなと思った。

 

アンネ・フランクは、どうしても、

悲しい出来事を知ることになる。

それは幼い子供にとっては、

辛いことかもしれない。

でも。

昔私が「火垂るの墓」で涙して、

悲しいけれど、切ないけれど、やるせないけれど、

このアニメが好きだ、

というなんともいえない気持ちを持ったように。

二人もきっと、

何か心に刻むものがあったのではないかと期待している。

 

親の思うような結果が得られなかったとしても、

それはそれでいいと思うのだ。

子供は子供なりに精一杯、

与えられたことに対して、

自分なりの解釈で、

自分の人生に生かしてくれたらいいなと思う。

 

世の中のスピードが速すぎて、

なんでもかんでも、

効率を求めたがる時代でもある。

それでも、私は思うのだ。

 

心の中にどれだけのものが入っているかが、

たとえすぐに目に見えなかったとしても、

いつかそれが人生の財産となって、

自分や周りの人の生き方の支えになることがあると、

それを伝えていきたいのだ。

 

毎日飲んでいる牛乳が、

知らぬ間に骨を強くたくましい体を作ってくれるように、

毎日の出来事が、

知らぬ間にその子供を賢くたくましくしてくれるのだと。

それを信じて、さまざまなことを与えてあげたいと思っているのだ。

 

親業は、楽しまなくっちゃ、損だよね!

こんなに面白いのだからっ!