冬菜かしこの「小学生、中学生と遊んでみたり、学んでみたり」の日々

二人娘と一緒に遊んで、学んで、楽しんでいるアラフィフ小学生ママの記録です。

【エッセイ】グレイヘアの行方

先日、三週間ぶりに、家族で図書館に行き、

本を借りた。

今回は10冊ほど。

今から読むのが楽しみでわくわく。

 

でもその日、いつもとは違うことがひとつあった。

それは、主人と二人娘が本を借り、

続いて私が借りる本を受付まで持って行っった時のこと。

小4の次女が私に一冊の本を差し出し、

「はい、ママ。これ読んで。借りたから」と。

見るとそこには、

「若々しいグレイヘアの作り方BOOK]とのタイトルの本があった。

 

一瞬、「えっ?まじかー(汗)」となってしまい、

思わず「来週、髪をそめにいくんだけどね」

と言ってしまった。

美容院に行くのは本当だけど、

言った後から、

「しまった!?」

と思ってしまった。

次女が、「ママ、読んでくれないの?」

と心配してきたのだ。

 

「いや、折角借りてくれたんだから、読むよ。

髪は染めるけど、読むよ。

読んで参考にするよ。

ありがとう」

と言い、次女を安心させた。

たとえその本がどんな本であれ、

私を思っての行動を、

むげにはできなかった。

 

日頃から。

半年に一回は髪を黒く染め、

出来るだけわか見栄するようには努めてきたつもり。

そうでなくても、高齢ママ。

子供に肩身の狭い思いはさせたくないので、

出来る範囲でがんばってきたつもり。

 

でもある時、いつもいくリーズナブル美容院で髪を染めた時にかぶれてしまい、

顔がふくらんで、ぱんぱんになって、目がくぼんで、

人相が激変したことがあったのだ。

幸い一週間ほどでなんとか人前に出られるようになったのだが、

それから、私の美容院探しが始まった。

 

最初は「高級美容院」も考えたが、

いかんせん専業主婦の身分。

あまりにも高い価格は出せない。

そこで、大型ショッピングモール内の美容院を見つけて行ってみた。

 

おそらくチェーン店だろうというそのお店は、

価格はお手頃ですが、しっかりとした接客態度と、

安心感のある手際の良さで、

「ここなら大丈夫」

と思わせるものだった。

「前回かぶれたので、白髪染めではなくて、マニキュアで」

とあらかじめ頼んでおいたので、

かぶれないように注意をしてくれて、

結果、無事にかぶれることはなかった。

 

が、しかし。

かぶれなかったが。

家でシャンプーのたびに、色が落ちた。

髪の色が白くなるほどではないが、

とにかく、毎回毎回、タオルが茶色になる。

そのうちおさまるだろうと思っていた私も、

何か月も続くその色落ちに、

しまいにはうんざりしてしまい、

「ここは、合わない」

とさっさと辞めることにした。

 

そして半年後。

またもや白髪が目立ってきたので、

次の美容院探し。

次こそは、かぶれず、タオルが汚れないところ、

と思って探したが、

結局、行ってみないと分からないのよね。

そこで近所の老舗(?)の美容院、

要は、昔ながらの個人店の美容院に行ってみることにした。

 

お店に入ると、人懐こい店員さんと、

何人も入っているお客さん。

当日予約をして、数時間後に最後お店に行った。

以前、かぶれたことがあること、

その後行ったお店でマニキュアをし、タオルが汚れまくったこと。

今までの苦労話をして、おばちゃん店員さんは同情してくれて、

かぶれないように気を付けてマニキュアをしてくれた。

 

その後、家に帰ってシャンプーをしても、タオルが汚れることはなく、

「やっと、行きつけの美容院を見つけた」

と安心したのもつかの間、

またもや問題が発生。

顔のおでこと前髪との境目の辺りが、

顔の輪郭に沿って幅一センチほど、赤くなっているではないか!

あきらかに染料負けしているおでこの肌は、

美容院での施術が原因としか思えなかった。

 

すぐに美容院に行ってことの経緯を話し、

「この先どうしたらいいんでしょう。どこに行っても駄目なのです」

と途方に暮れたが、

今回施術をしたおばちゃん店員さんはその日はおらず、

別の店員さんがパッチテストをしてくれて、

「夜になっても異常がなければ、大丈夫でしょう。

半年以上置いて、また来てみてください」

と言ってくれた。

 

とはいえ。

もう絶対にかぶれたくないので、

「別の美容院を探そう!」

と心に決めた。

 

あれから、半年以上が経った。

また新たな美容院を探すべきなのだろうが、

なかなか気持ちが前向きなならず、

生え際の白髪を見て見ぬふりをしてやり過ごしていた。

いままでも毎回、半年に一回の白髪染めだったので、

半年ほどは帽子をかぶったりして分からないようにしていた。

 

でも。

半年以上が経過し、さすがにもう無理かなと思い始めた。

もうすぐ、ゴールデンウイークだし、

今回は県外のテーマパークに行く予定にしていて、

写真も撮りまくるだろうし、

そろそろ限界かなと思い始めた。

そこで私が選んだのは、

「タオルが汚れる美容院」だった。

 

なんだかんだ言って、タオルが汚れるのは、

かぶれたりすることを思えば、

まだましだなって思った。

少々髪の色落ちがあったとしても、

顔がパンパンに晴れたり、

おでこが赤くかぶれたりするより、

何十倍もましなことに思えたのだ。

こう何回もかぶれていると、

今回もかぶれないとも限らないが。

ひとまず、前回はかぶれなかったということで、

期待をかけてみようと思う。

かぶれたら、かぶれたで、

その時はまた美容院難民として、

新たなお店を開拓していくしかない。

人生、100パーセント自分の思い通りに

なることばかりじゃないから。

 

そんなこんなで、小4の次女に心配をかけていた

私のグレイヘアは、もうすぐ黒くなる予定。

でも次女の思いはしっかり受け止めて、

グレイヘアの本を読んで、

いろいろな考え方があることを知って、

より自分らしくいられるやり方を見つけていきたいと思う。

 

グレイヘアだから、気持ちまで老け込むわけじゃない。

黒く染めたから、何もしなくても若々しくいられるわけじゃない。

要は、自分がどう生きていくか。

しっかりと地に足を付けて、

自分なりに生き生きと生活していきたいと思っている。