冬菜かしこの「小学生、中学生と遊んでみたり、学んでみたり」の日々

二人娘と一緒に遊んで、学んで、楽しんでいるアラフィフ小学生ママの記録です。

【エッセイ】ヘアマニキュア再び

先日、小4の次女に「グレイヘアの本を借りたから読んでね」

と言われた私。

 

一通り本に目を通して、なるほどと納得した。

みなさん、病気やなんかで人工的な薬品を付けたくなかったり、

かぶれた経験があったりして、徐々に染めなくなっていたよう。

私もかぶれたのが発端で、半年以上も髪をグレイヘアのままにしていて、

その気持ちは痛いほど分かる。

 

とはいえ、小学生の二人娘を持つ身。

なかなか「白髪の多いママだね」と娘が友達や同級生に言われないかと、

いつもひやひやするのは心臓に悪い。

ただでさえ小学校には、絵本の読み聞かせのボランティアに行き、

児童にしょっちゅう会っている。

いつもは出来るだけ帽子をかぶったりして、

分からなくしているが、

もし白髪が多いのが分かって老け見えしている噂が立てば、

娘が肩身の狭い思いをするのではないか。

そう思ったら無理のない範囲で、

何とかしようと思うのは、親の性なのではないだろうか。

 

ということで、今日は美容院に行って、

ヘアマニキュアをしてもらってきた。

すっかり白髪がなくなり、全面が黒髪となり、

トリートメントを付けている今は、

つやっつやのさらっさらで、なんともいい感じ。

こんなに気分良くなるなら、さっさと美容院に行けばよかったと、

いつものことながら後になってから思っている私。

 

でも二度もかぶれたせいなのか、

寝不足で体調がいまいちだからなのか、

やたらヘアマニキュアの薬品のにおいが気になった。

とくに頭皮に刺激があるわけでもなく、

いたって普通の感じではあるのだが、

ツンとした臭いがずっと続いて、

すこししんどくなった。

元気いっぱいの時には細かいことは気にならないが、

そうでない時には、刺激臭が気になって仕方ありませんでした。

だからと言って、次回から即、グレイヘアにして、髪染めは引退、

とは思わない。

思いませんが、体に負担が大きくなって、

娘が小学校を卒業して、あまり娘の同級生に会うことがなくなれば、

グレイヘアもありかもしれないなと、

そんな風にも思った。

 

そんな中、NHKBS放送で、私の好きな情報番組を見ていた時の事。

どうやら私と同年代らしき感じの女性二人が出演していた。

司会の女性は、黒く染めていて、きちんとセットされている髪形。

ゲストで出演されている著名人の女性は、グレイヘアでセミロングの髪形。

どちらの方も素敵でしたが、私はグレイヘアの方に目が行った。

 

それは、なぜか。

グレイヘアは少々老けて見えると思っていたのに、

手入れの行き届いたように見えるそのさらさらのグレイヘアは、

生き生きとして瞳をした表情とあいまって、

なんとも素敵に見えたのだ。

なんて、すてきな佇まいなのだろう!

こんなグレイヘアの素敵なお手本の方を見られるなんて、

私はなんてラッキーなんだと思った。

グレイヘアへの思い込みが、180度変わった瞬間だった。

 

「ひきよせの法則」なるものがあるそう。

自分が強く願って行動していると、

自分の引き寄せたいものやことが、

自分の周りに引き寄せられてくるというもの。

今までも私の身の回りにそういうことはあるが、

今回のグレイヘアの素敵な方は、

まさに引き寄せによるものだなあと、思わずにはいられなかった。

とはいえ。

引き寄せとは、結局は自分がどれだけそのことにアンテナを張っているか。

いつもいつもそのことを考えて行動して、

ものやことをキャッチしようと動いているか。

つまり、自分の積極性の表れが、引き寄せとして表面化しているのではないか、

と思っていたりする。

要は本当にほしいもの、したいこと、があった時に、

どれだけ自分が本気で向き合っているのか。

そのことがとても大切で、その結果として、引き寄せがついてくる、

と言う気がしている。

 

そして、グレイヘアのその素敵な人も、

髪も素敵は素敵なのだが、

おそらくその髪はその人の一部でしかなく、

私が感動したことの大部分は、

髪以外のものなように思える。

 

それは暖かくも生命力あふれる瞳であったり、

手入れをされているその髪のツヤであったり、

自分の意見を言う時の優しい雰囲気であったり。

結局大切なのは、グレイヘアかどうかよりも、

全体を通して感じさせるその人の人間性なのかもしれない。

 

いつか、そろそろグレイヘアにしようと思った時。

黒い髪じゃなくても魅力的な人に見られるように、

見掛け倒しの人にならないように、

しっかりと中身のある自分になっていたいと思う。

娘たちに笑われないように。

「ママ、グレイヘアだけど、かっこいいよ!」

と言ってもらえるほどに。

魅力を、ぎゅーっと詰め込んだ人になるように、

今からぼちぼちいろいろやっていこうと思っている。

私は、私の、歩む速度で。