冬菜かしこの「小学生、中学生と遊んでみたり、学んでみたり」の日々

二人娘と一緒に遊んで、学んで、楽しんでいるアラフィフ小学生ママの記録です。

【エッセイ】長女にお友達が出来た!

先日のこと。

うちの長女にちょっかいを出してくる女子2人組がいて、

でもその理由が「仲良くなりたい」と分かった。

その後、どうなるか、どうなるか、

と母としては動向を見守っていた。

結果として。

人見知りの女子2人組と、

ボッチ生活の長い長女とで、

どちらからもアクションがなく、

いつまでも平行線のまま。

今もってお友達とはなっていない。

 

「話しかけたらいいのに」

と長女に言ってみたものの、

やはり、話しかけられないようで、

そのまま尻つぼみの状態になりつつある。

 

折角の「お友達が出来るチャンス」

を棒に振った長女。

少々ガッカリしつつ、

「まあ、仕方ないか。これもまた人生」

とあきらめて、

もうすぐ来る修学旅行も先が思いやられるなと

思っていたのだ。

 

ところが、ここへきて、予想外の展開が。

ちょっかいを出す女子ではなく、

別のグループから、

「うちのグループに入らない?」

とのお誘いがあったのだとか。

そして、長女はそれにのっかって、

グループに入ったようなのだ。

なんと!

「そんなことがあるのか?」と、

最初は半信半疑で、

「からかわれてるんじゃないの?

なんかあったら、母がすぐに駆け付けるぜっ!」

と思っていたのだが。

まったくもってそんな心配は無用で、

何だか毎日とてもルンルンしているようなのだ。

 

そのグループは女子と男子、

合わせて10人くらいのグループらしい。

それだけの大所帯ならば、

ちょっと個性的な長女がいても、

だれかしらは優しい人が混ざっているだろう。

 

というか、そのグループのメンバーを聞く限り、

どうやら、優しいグループのようだった。

 

私は小学校のボランティアとして、

読書ボランティア、家庭科補助ボランティア、など、

いろいろ行っているので、

「○○ちゃん(クラスメイトの女子)、あなたと合いそうだけど、

お友達になれないの?」

と実は、聞いてみたことがあるのだ。

その時は、長女が、

「○○ちゃんのグループは、うちわだけの話で、良く分からないことを

言っているから、多分、私は無理だと思う」

としり込みしていたのだ。

 

でも今や、その○○ちゃんのグループに入り、

なんやかんやと、一緒になって遊んでいるそうな。

 

残念ながら、下校後は一緒には遊べない。

その女子たちのいつも遊ぶ公園は、

うちからかなり遠いから。

でも小学校の中だけでも一緒にいてくれると、

長女はかなりうれしいようだ。

 

今まで。

学校のクラブ活動や委員会活動などで、

クラスメイトと交流することはあっても、

そういう枠組み無しでは、

なかなかみんなになじんでいけなかった長女。

たぶん、こんなに生き生きするの、

初めてくらいじゃないかな?

こんなふうに、みんなの輪の中に入れてもらい、

その後もずっと、楽しく過ごせることなんて。

 

近所のリーダー格の女子に仲間外れみたいなからかわれ方をして、

それ以来、その子の周りの女子が、

さあーっと、潮が引くようにいなくなってしまい、

そうして始まったボッチ生活。

 

時にはクラスメイトの大柄な女子に、

「○○ぶー!」

といわれのない汚い言葉を投げかけられたこともあった。

母から見れば、かわいいところのある、

普通の小学生女子なのに。

それなのに。

 

くやしくて、くやしくて、

涙が出た時もあった。

長女と二人で、どうやって小学校生活をしたらいいのか、

道筋が全く見えなくて、

途方に暮れた時もあった。

 

一体私と長女が何をしたというのだろうか。

ただ、家を買って、引っ越してきて、

そこに住んでいただけなのに。

勝手にからかわれて、3歳も年上の近所の女子にハブられて、

その妹が同級生だから、その子の周りの子らにもハブられて。

 

「ああ、こうして、仲間はずれが大きくなっていき、

居場所がなくなるんだな」

と学んだのだ。

今まで、自分ではわからなかった子供のやり方が、

その時ようやく見えてきて、

正直、「やりすぎだな」

と思った。

けれど、もっと困るのは、ママさん同士も、

そうやって、子供と同じことをするということ。

親と子は関係ないだろうに。

リーダー格の小学生女子のママは、

ママさん仲間内でも、やはりリーダー格なので、

自然と子供と同じ状態になっていく。

そうして、うちの家に遊びに来たい子らは、

うちに遊びに来れなくなっていったのだ。

悲しい事である。

 

けれども。

仕方のない事です。

起きてしまったことは、もう元には戻らない。

それを引き受けて、生きていくしかないのだから。

 

ただ。

今になって思うのは。

あの時の仲間はずれがあり、

それを乗り越えた先に、

長女と私の今があるのだということ。

 

今の長女を受け入れてくれたグループの女子は、

きっと、少々のことは流してくれるだろう。

だって、リーダー格の女子に、

にらまれていた長女なのだから。

そんな子を、わざわざ声をかけて、

グループに入れてくれたのだから。

いくら感謝しても、感謝しきれない。

本当にありがとう。

うれしすぎて、しばらく、

心がふわふわしっぱなしだった。

 

仲良しが出来ても、

そのうち、多少の喧嘩や意見の食い違いはあるだろう。

その時、もしかしたら、また、

長女が悩むことがあるかもしれない。

けれど。

喧嘩して。

仲直りして。

それを繰り返して。

そうやってできた絆は、

きっと強いものだと思うのだ。

 

ありがたいことに、このグループには男子もいる。

良い緩衝材となって、

グループを包んでくれるように思えるのだ。

 

将来の小さな喧嘩の可能性など、

今から考えても仕方のない事。

それよりも。

そんなことがあったとしても、

それを乗り越えることが出来るような絆を、

作ってくれることを祈っている。

 

でも、まずは、おめでとう!

小学校生活最後の学年、

めいっぱい、楽しんでね。

お友達といっしょにね!

 

ああ、うれしい日である。