先日のこと。
うちの長女にちょっかいを出してくる女子2人組がいて、
でもその理由が「仲良くなりたい」と分かった。
その後、どうなるか、どうなるか、
と母としては動向を見守っていた。
結果として。
人見知りの女子2人組と、
ボッチ生活の長い長女とで、
どちらからもアクションがなく、
いつまでも平行線のまま。
今もってお友達とはなっていない。
「話しかけたらいいのに」
と長女に言ってみたものの、
やはり、話しかけられないようで、
そのまま尻つぼみの状態になりつつある。
折角の「お友達が出来るチャンス」
を棒に振った長女。
少々ガッカリしつつ、
「まあ、仕方ないか。これもまた人生」
とあきらめて、
もうすぐ来る修学旅行も先が思いやられるなと
思っていたのだ。
ところが、ここへきて、予想外の展開が。
ちょっかいを出す女子ではなく、
別のグループから、
「うちのグループに入らない?」
とのお誘いがあったのだとか。
そして、長女はそれにのっかって、
グループに入ったようなのだ。
なんと!
「そんなことがあるのか?」と、
最初は半信半疑で、
「からかわれてるんじゃないの?
なんかあったら、母がすぐに駆け付けるぜっ!」
と思っていたのだが。
まったくもってそんな心配は無用で、
何だか毎日とてもルンルンしているようなのだ。
そのグループは女子と男子、
合わせて10人くらいのグループらしい。
それだけの大所帯ならば、
ちょっと個性的な長女がいても、
だれかしらは優しい人が混ざっているだろう。
というか、そのグループのメンバーを聞く限り、
どうやら、優しいグループのようだった。
私は小学校のボランティアとして、
読書ボランティア、家庭科補助ボランティア、など、
いろいろ行っているので、
「○○ちゃん(クラスメイトの女子)、あなたと合いそうだけど、
お友達になれないの?」
と実は、聞いてみたことがあるのだ。
その時は、長女が、
「○○ちゃんのグループは、うちわだけの話で、良く分からないことを
言っているから、多分、私は無理だと思う」
としり込みしていたのだ。
でも今や、その○○ちゃんのグループに入り、
なんやかんやと、一緒になって遊んでいるそうな。
残念ながら、下校後は一緒には遊べない。
その女子たちのいつも遊ぶ公園は、
うちからかなり遠いから。
でも小学校の中だけでも一緒にいてくれると、
長女はかなりうれしいようだ。
今まで。
学校のクラブ活動や委員会活動などで、
クラスメイトと交流することはあっても、
そういう枠組み無しでは、
なかなかみんなになじんでいけなかった長女。
たぶん、こんなに生き生きするの、
初めてくらいじゃないかな?
こんなふうに、みんなの輪の中に入れてもらい、
その後もずっと、楽しく過ごせることなんて。
近所のリーダー格の女子に仲間外れみたいなからかわれ方をして、
それ以来、その子の周りの女子が、
さあーっと、潮が引くようにいなくなってしまい、
そうして始まったボッチ生活。
時にはクラスメイトの大柄な女子に、
「○○ぶー!」
といわれのない汚い言葉を投げかけられたこともあった。
母から見れば、かわいいところのある、
普通の小学生女子なのに。
それなのに。
くやしくて、くやしくて、
涙が出た時もあった。
長女と二人で、どうやって小学校生活をしたらいいのか、
道筋が全く見えなくて、
途方に暮れた時もあった。
一体私と長女が何をしたというのだろうか。
ただ、家を買って、引っ越してきて、
そこに住んでいただけなのに。
勝手にからかわれて、3歳も年上の近所の女子にハブられて、
その妹が同級生だから、その子の周りの子らにもハブられて。
「ああ、こうして、仲間はずれが大きくなっていき、
居場所がなくなるんだな」
と学んだのだ。
今まで、自分ではわからなかった子供のやり方が、
その時ようやく見えてきて、
正直、「やりすぎだな」
と思った。
けれど、もっと困るのは、ママさん同士も、
そうやって、子供と同じことをするということ。
親と子は関係ないだろうに。
リーダー格の小学生女子のママは、
ママさん仲間内でも、やはりリーダー格なので、
自然と子供と同じ状態になっていく。
そうして、うちの家に遊びに来たい子らは、
うちに遊びに来れなくなっていったのだ。
悲しい事である。
けれども。
仕方のない事です。
起きてしまったことは、もう元には戻らない。
それを引き受けて、生きていくしかないのだから。
ただ。
今になって思うのは。
あの時の仲間はずれがあり、
それを乗り越えた先に、
長女と私の今があるのだということ。
今の長女を受け入れてくれたグループの女子は、
きっと、少々のことは流してくれるだろう。
だって、リーダー格の女子に、
にらまれていた長女なのだから。
そんな子を、わざわざ声をかけて、
グループに入れてくれたのだから。
いくら感謝しても、感謝しきれない。
本当にありがとう。
うれしすぎて、しばらく、
心がふわふわしっぱなしだった。
仲良しが出来ても、
そのうち、多少の喧嘩や意見の食い違いはあるだろう。
その時、もしかしたら、また、
長女が悩むことがあるかもしれない。
けれど。
喧嘩して。
仲直りして。
それを繰り返して。
そうやってできた絆は、
きっと強いものだと思うのだ。
ありがたいことに、このグループには男子もいる。
良い緩衝材となって、
グループを包んでくれるように思えるのだ。
将来の小さな喧嘩の可能性など、
今から考えても仕方のない事。
それよりも。
そんなことがあったとしても、
それを乗り越えることが出来るような絆を、
作ってくれることを祈っている。
でも、まずは、おめでとう!
小学校生活最後の学年、
めいっぱい、楽しんでね。
お友達といっしょにね!
ああ、うれしい日である。