冬菜かしこの「小学生、中学生と遊んでみたり、学んでみたり」の日々

二人娘と一緒に遊んで、学んで、楽しんでいるアラフィフ小学生ママの記録です。

桜の季節

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こんにちは、冬菜かしこです。

今日は穏やかな陽気で、春らしい一日でした。

 

この週末は、近くの観光地に出かけました。

家族四人で20~30分ほど自転車で走り、

駐輪場についてからは自転車を置いて、

ぶらぶらと昔ながらの街並みを見ながら歩きました。

「写真を撮ろう」と主人が言うので、

川沿いの桜の下で二人娘を撮ってもらいました。

 

「ママ、スマホ貸して」と次女が言うので貸してあげると、

「かわいいー」と言って、桜や白鳥を撮っていました。

いつも近くを車で通っているわりに、

こんなに桜がたくさん咲く場所だということも、

川に白鳥がくることも、

何も知らなかった私。

灯台下暗し」とはよく言ったものだと、

我ながら感性が低いなあと、苦笑いをしてしまいました。

 

二週間ほど前の三連休に行けなかった美術館に、

今回は行くことにしていたので、

まずはそこに入りました。

 

主人も私も一度は行ったことのあるその美術館は、

本館の内装ががきれいに改装されていました。

外観は昔ながらの重厚な趣のままなので、

入ってから気が付きました。

とても現代的な機能さを備えていて、

広い空間でのびのびできました。

 

子供の頃に見た記憶など、

どうしたって覚えてはいないので、

どのくらい内装がが変わったのかは、分かりません。

それと同様に、絵画にしても、

どのくらい入れ替わっているのかは分かりません。

 

主人は「こんなんだったっけ?」と聞いてきたのですが、

私も「少し入れ替えはあるのかもね」と答えるくらいしかできず、

お互いに、そんなもんだなと、何となく思いました。

 

それでも。

一番の有名な作品は、特別スペースにそれだけが一点、

どんと置かれていて、

観覧用の椅子もいくつか用意されていました。

後ろには職員さんが控えていて、

「ああ、特別な絵なのだ」という雰囲気を醸し出していました。

 

それは、子供の頃の私が衝撃を受けた作品。

小学生頃に見たにもかかわらず、

頭の中に強烈に残っている作品です。

たぶん、母にその作品の絵はがきを買ってもらったと思います。

ヨーロッパの有名な画家の、宗教色のある絵画で、

わりと大きい作品です。

「この美術館の看板絵画だものね」と納得しながら、

家族四人でじっくりと見せていただきました。

 

その後も、日本画家の作品だとか、陶芸作品だとか、

色々と見て回りました。

 

彫刻もあったのですが、

二人娘が彫刻の背中を見ていたので、

私も一緒に後ろに回り、

背中を見てみました。

 

大人になるとどうしたって、効率を考えるのですが、

「ああ、そうだった。

美術とは、芸術とは、効率的に観るものではなかった」

と、忘れかけていた大事なことを、

思い出したりもしました。

 

現代的な内装の本館とは対照的に、

別館は昔のままの作りだったので、

あっちの階段上って降りて、

こっちの階段上って降りて、

作品を見るのもちょっと疲れました。

 

そうしてすべての作品を見終えてから、

長女のお待ちかねの「お土産コーナー」に行きました。

ここでは絵はがきが一枚から販売されているので、

「一人一枚は買ってあげるよ」と言って、

みんなにそれぞれ選んでもらいました。

 

こういう芸術には疎い主人も、

地元の有名な画家の着物を着た少女の絵はがきを選んでくれました。

私は家にたくさんの美術の絵はがきがあるので、

かわいい外国の少女の絵はがきを選びました。

 

次女は、私が子供の頃に衝撃を受けたあの絵画を選びました。

自分と同じ絵画を選んだ次女に、

「そうだよね。これ、すごいよね」

と勝手に共感を覚えて、

「絵画のこと、分かってるじゃない」

と親ばかなことを思ったりしました。

 

お土産を一番楽しみにしていた長女は、

ちょっと変わった作品を選んでいました。

「自分のお小遣いで買う」と言って3枚選んだのですが、

全てが抽象画のような、写実的ではない作品。

「こういうのが好きなの?」と聞くと、

「うん」とうれしそうに答えてくれました。

柔らかい色で、かわいらしい線で描かれたその絵画は、

いつも平和を愛する長女らしいなと思ったりしました。

 

お土産を選んだあとは、いつものようにおやつの時間となりました。

長女はハムチーズトースト、次女は五平餅、主人と私はビスケットディップと、

それぞれに好きなものを選んでいただきました。

ビスケット屋さんに中庭があり、そこで食べていいと言われたので、

日本的な小さい中庭で、歩きの疲れをいやしました。

 

帰り道も、また自転車です。

帰宅後「疲れた。疲れた」を連発している主人は、

「次は車の方がいいかな」と早くも弱音を吐いています。

それでも二人娘は疲れなど、どこ吹く風とばかり、

買ってきた絵はがきを見ながら、

楽しそうにしていました。

 

「私は小学生の頃の、この美術館の思い出を、

いまだに覚えているんだよね」

と考えていて、気が付きました。

 

「二人娘が将来、大人になっても、

もしかしたら今日の美術館の事を、

覚えているのかもしれないな」

子供って、意外と色々覚えているのです。

 

何十年経っても、

どんなに年を重ねても、

覚えている記憶がある。

 

それは、楽しい記憶でも、

それは、悲しい記憶でも。

 

ならば一つでも多くの、

うれしい思い出を覚えていてほしいものです。

そのお手伝いが出来るなら、

少しだけ頑張ってあげたいと思うのです。

 

幸せな子供時代だったと、

いつか思い出せるように。

いつまでも思い出せるように。

 

明日も楽しい一日になりますように☆